味なプチ旅AJI na puchi TABI

週末日帰り旅のススメ

大人の遠足

第十九回

筑後七国 PART1

福岡県
柳川市・大川市・筑後市・大木町


ラッキーナンバー、レインボーカラー。
数字の「7」といえば、何かと幸運を思わせる陽のイメージをもっている。
筑後地方に広がる7つのエリアを総称した〝筑後七国〞も、
先行きの良さを思わせる響きだ。
ここを巡る旅には、きっとワクワクする出会いが待っているはず ——。

取材・文/三浦翠  撮影/武井メグミ、中西ゆき乃

筑後川昇開橋
筑後川にかかり、大川市と佐賀市を結ぶ世界有数の昇降式可動鉄橋。横から見るとキリンが向かい合っているような、不思議な愛らしさが漂う。
住所:福岡県大川市向島地先 佐賀県佐賀市諸富町為重地先
電話:0944-87-9919(筑後川昇開橋観光財団事務局)
遊歩道の開放時間:3~11月は9時~21時・12~2月は9時~17時(可動は9時~16時30分まで)
※毎週月曜は休み・日没から22時まで点灯

筑後七国とは、大川市、柳川市、大木町、筑後市、みやま市、広川町、八女市。九州新幹線筑後船小屋駅を中心につながる5市2町の新たな総称だ。実際に7つもの市と町を巡ることができるの? と思うかもしれないが、のどかな田園が続く平地は車を走らせやすく、それぞれの距離感も思った以上に近く感じるのだ。
家具の専門店が建ち並ぶ大川市、掘割が風流な柳川市、キノコやアスパラなど農産物に恵まれた大木町、恋が成就すると有名な神社が佇む筑後市、日本最古の舞楽が受け継がれるみやま市、みずみずしい果物がたわわに実る広川町、茶処から上品な香りが漂ってくる八女市。この個性豊かな地域から今回は第一弾として、4エリアをご紹介。心ほどける虹色の景色へ会いに行こう。

古民家でゆるり…

ほっこり、ゆったり。
ついつい長居したくなる心地よい空気感。

茶餐 無垢 住所:福岡県柳川市椿原町6-1 電話番号:0944-73-0933 営業時間:11:30~OS17:00(フード~14:00/喫茶14:00~) 定休日:水・木曜、その他不定休あり(第4月・火曜は花クラスのため休み) 席数:14席 クレジットカード:一部可 QRコード決済:一部可 喫煙:禁煙 駐車場:12台 無垢肴菜(季節のコース・要予約)3500円、中国茶900円~

芳しい花の香りに包まれた趣ある空間。レトロな硝子障子の向こうには掘割がゆらぎ、時折通り過ぎるどんこ舟を望む“水郷柳川”らしい風景が広がる。大正5年に建てられた歴史ある屋敷が、新しい時を刻み始めたのは2019年。「食堂的な側面と文化的サロンのような部分をあわせた空間に」と店長の木下慶子さんが心を込め、台湾茶を主とした中国茶を供しながら様々な国の料理や郷土菓子を提案する。訪れる人に願うのは、この店で中国茶の魅力に触れ、世界旅行の気分に浸ってもらうこと。カラフルな味を楽しむ旅へ、いざ行かん。

豆乳をゆるく固めて季節の果物などをのせた「フルーツ豆花」(飲み物とセットで1000円)
掘割の向こうに離れ庭を望むのも柳川独自の風景。

お土産探し

ものづくりの歴史も深い七国。素敵な思い出を持ち帰りたい。

KAGUHAUS 住所:福岡県大川市酒見201 電話番号:0944-32-9850 営業時間:9:00~18:00 定休日:火・水曜 クレジットカード:可 QRコード決済:一部可 駐車場:10台 HIDAKAGU一輪ざし1265円~・ブックエンド2750円~

日本で人気のインテリアを扱うブランドショップ。ソファやテーブルなどの家具のほかにも観葉植物や小物まで広く置かれ、住まいにまつわるアイテムが揃う。なかには自社工場の「境木工」が手がける家具など、大川生まれのものも。ショップの一角に備わるカフェでひと休みするのもおすすめだ。

遠方から訪れる人も多いブランド「masterwal」