第三十三回
宮地嶽神社から真っ直ぐ延びる「光の道」に
穏やかな玄界灘を眺めながら過ごせる海カフェ、
地元の朝採れ野菜や果物が揃う産直市場…。
旅に出かけたくなる要素が満載の福津市へ、いざ出発!
取材・文/淺原麻希 撮影/松隈直樹
平成17年に、旧福間町と旧津屋崎町が合併してできた福津市。それぞれの町から一文字ずつとって名付けた「福津」には、暮らす人々だけでなく、ここを訪れる人にも幸福になってほしい。また、たくさんの人が集まり交流する港(津)のような街でありたいという思いが込められている。
福岡県の北のほうに位置する福津市は、福岡市内から車で約40分で到着。都市圏に近い場所でありながら、海・山・川などの自然や史跡も残されており、休みの度に出かけたくなるようなリフレッシュできる環境が広がっている。
今の時季は、イチゴが旬を迎えており、イチゴ狩りやイチゴスイーツの食べ歩きといった楽しみ方も。令和6年は2月17日から宮地嶽神社で、有名な「光の道」が見られる。その日を狙って旅の計画を立てるのもいいだろう。
甘い物が食べたくなったら、雰囲気のいいカフェを目指そう
アジアンテイストな内装と、テラス席に置かれた白いパラソル。大きなガラス窓の向こうには、静かな福間海岸が続いており、まるで異国のリゾート地にいるかのような気分が味わえる。平日限定のプレートランチのほか、ロコモコ、タコライスといった食事メニューも充実しているが、この時季はイチゴを使ったスイーツがおすすめ。晴れた日はテラス席に腰掛け、潮騒をBGMにゆっくりと過ごしたい。
福津市内にあるイチゴ農家は20軒以上。そのなかでも注目の3軒をピックアップ
100年もの長い歴史をもつイチゴ農家。畑のある玄界灘に面した場所は、水はけのいい砂地と暖かな気候で、イチゴ作りに適した環境だ。現在、『青谷ファーム』では作業のしやすい高設栽培を導入し、「あまおう」と「おおきみ」を生産。「どんな肥料をやれば美味しくなるか、ずいぶん試行錯誤しました」と青谷喜美江さん。有機物などを入れたオリジナルの肥料で育てたイチゴは、甘さはもちろん、はじけるような瑞々しさも併せ持つ。