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郷土料理研究部 第一回

郷土料理研究部 LOCAL FOOD RESEARCH CLUB

第一回福岡県がめ煮

博多を代表する郷土料理「がめ煮」は、イイ女の物差しだった?

福岡では古くから正月や結婚式などで食べられていた「がめ煮」。現在では日常の食卓にあがることもあり、多くの人にとって馴染み深い料理だ。その名の由来は「様々な食材をがめ繰り込んだ(混ぜた)こと」や、「文禄の役 (1592年)で豊臣秀吉が朝鮮出兵を行った際に、兵士たちがどぶがめ(スッポン)と野菜を煮たものを『亀煮』と呼んでいた」など諸説ある。明確に記した文献が残っておらず、本当のところはよく分かっていないのが実情だ。さらには黒田藩のまかないで出ていたのが始まりなんて話も。余談だが福岡に焼き鳥や水炊きなどの鶏肉料理が多いのは、黒田藩が庶民に自宅での養鶏を推奨していたからという説もあるようだ。
簡単に美味しく作ることができたので、忙しい祝い事の際にも重宝された「がめ煮」。ごぼうなどの根菜が多く噛み応えがあることで早食いを防いだり、また、煮汁を具材にたくさん吸わせるため栄養価に富んでいたりと良いこと尽くしの料理と言える。

作っていただいたのは...
博多めし 住吉 いちこう

連日多くの常連客で賑わう店。和食 出身の店主・福永裕司さんが確かな 目で仕入れた魚や肉、野菜を多彩な 調理法で提供してくれる。 住所:福岡市博多区住吉2-15-33 電話番号:092-261-2636(コースは前日までの要予約) 営業時間:17:30~23:00 定休日:日曜 席数:26席 クレジットカード:可 QRコード決済:不可 喫煙:可 駐車場:なし メニュー:がめ煮800円(2~3人前)

取材・文/藤﨑智子 撮影/目野つぐみ





続きは本誌で

ソワニエ+ vol.60 2020年3・4月号より