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九州のスター生産者 vol.21 北九州の大葉春菊

九州のスター生産者

vol.21

北九州の大葉春菊

独特のえぐみやアクがあることから、春菊はちょっぴり苦手という人も多いかもしれない。
そんな人にこそ味わって欲しい、〝マイルドな味わい〞の新感覚春菊。

岡村資巳さん/大葉春菊出荷組合代表

「岡村農園」を切り盛りする妻の君江さんとともに。摘んだばかりの大葉春菊は、まるでブーケのよう。
えぐみは少ないのに栄養価はそのまま。大葉春菊出荷組合では、年間で25万袋ほどを出荷。販売は「JA 北九 大地の恵み 西中店」のほか北九州市内のスーパーがメイン。
柔らかい葉をを傷つけないように収穫。
北九州の風土が生んだ葉物野菜

一般的な春菊といえばギザギザの葉と独特の苦みを想像するだろう。だが大葉春菊は、丸みのある葉と苦みやえぐみが少ないのが特徴。主に北九州の小倉南区で生産されている品種で、北九州では春菊=大葉春菊を思い浮かべる人も多いほど各家庭に根付いている。

かつて下関のふぐ鍋や刺身に合うよう栽培されたのが始まりとのこと。淡白な白身魚の味を邪魔せず、ほんのり独自の風味を持ち合わせているのも魅力だ。今回訪ねたのは、300年ほど前から代々農業に取り組んできた「岡村農園」。大葉春菊の栽培を始めたのは岡村資巳さんの父で、10月の終わり頃に植え付けをし、最盛期の年末を経て春先まで出荷が続く。「葉が柔らかくて暑さや寒さに弱いので、温度管理には気を使いますね」。有機肥料を用いて、連作障害を防ぐために小松菜や白菜、トマトといった多品種を育てるなど栽培努力は欠かさない。




続きは本誌で

ソワニエ+ vol.70 2021年11・12月号より