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美味しい顔 〜料理人の履歴書〜 CHEF'S HISTORY VOL.40

美味なる料理、肩肘張らない空気、夫婦との会話。
まちの人々の心の拠り所になっているまるでサロンのような存在。
店主と客がつくりだす温かな世界が、そこに広がっている。

取材・文/三浦翠 撮影/勝村祐紀

CaféMahlzeit 明瀬竜児さん・みのりさん

夫と妻の個性が際立つ
唯一無二の世界観

浄水通りから小道を入ったもの静かな住宅街。カフェという屋号を有しながらもその範疇を超えたノンジャンルの店を切り盛りするのが、明瀬竜児さん・みのりさん夫婦だ。 愛媛県松山市が故郷である竜児さんは、小さい頃から母親が作る料理の些細な変化に気づくような、敏感な舌の持ち主だった。大学を卒業して一度は就職するものの、興味を抱いていた和食の料理人を志し、地元の日本料理店へ。「もちろん厳しい世界でしたし休む暇もありませんでしたが、周りに恵まれていたこともあって続けられましたね」。そして29歳の時、もともと抱いていた「海外で働きたい」という思いを実現するべく単身イギリスへと渡る。
「語学学校へ通った後、和食店や百貨店の魚屋でアルバイトを始めると、徐々に仕事を任されるようになってきました」。さらに現地で会社を立ち上げ、ケータリングの仕事や、様々な縁がつながりバッキンガム宮殿やウィンザー城で料理をする機会を得るまでに。その後イタリアやアイスランドでシェフからコンサルの仕事まで広く経験し、2011年の震災を機に帰国を果たす。
みのりさんとの出会いは、竜児さんが再び戻った松山の店。結婚していよいよ独立を考えた時、目指したのは食の街・福岡で、カフェというスタイルにしたのは枠にとらわれない店を追求したかったからだ。

続きは本誌で

Café Mahlzeit
住所:福岡市中央区浄水通3-2 1F
TEL:080-2987-2112
営業時間:11:00〜16:00(食材がなくなり次第終了)
定休日:水・木曜
席数:10席
クレジットカード:不可
QRコード決済:不可
喫煙:禁煙
駐車場:なし
卵サンドウィッチ1000円、チキンカツサンド1000円、出汁カレー海老1600円
ソワニエ+ vol.88 2024年11・12月号より