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美味しい顔 〜料理人の履歴書〜 CHEF'S HISTORY VOL.46

そよ風に誘われて、木々の香りに導かれて逢いたい人のもとへ。
美味しい、嬉しい、楽しい。
「清々しい気持ちで食事をする」
その瞬間をつくるための物語。

取材・文/三浦翠 撮影/勝村祐紀、平川雄一朗

台所 ようは

大塚 瞳さん

台所 ようは 大塚 瞳さん

心震える瞬間を積み重ね
感性の赴くままに扉を開く

「料理が美味しいのは当然ですが、わざわざお店やその場所へ足を運ぶには理由がありますよね。気持ちの良い所で気持ちよく食事をする。その感覚が一番大事だと思うんです」。大塚瞳さんが食にまつわる空間やインテリア、器まで全て演出する仕事を続けてきた根っこにはそんな思いがある。
自身の核は、料理の腕に長けた祖母と母のもと、膨大な器に囲まれて育った環境。やがて大学進学を機に上京し、一人暮らしといえば自炊だと閃いた。「料理ができなかったので、収集してきた料理本をめくって、好きだと思う先生に片っ端から電話したんです」。そうして料理の基礎もままならない学生は、食を生業とする人々の世界へ飛び込んでいた。

『ようは』の店内には大皿にのった「おばん菜」が並ぶ。「おばん菜日替り」(8点盛り・5000円)。この日は鮎のコンフィ、ローストポークサラダ、冬瓜の蒸しスープ アミエビのラー油などで、体に染みるような味わい。3点盛りから用意されており、相談すれば数皿を洋食に変えてくれるのも嬉しい。
台所 ようは

台所 ようは 住所:福岡市中央区大名1-4-28
TEL:092-739-9105
営業時間:11:30〜22:00
定休日:月曜、ほか不定あり
席数:37席
クレジットカード:可
QRコード決済:一部可
喫煙:禁煙
駐車場:なし
おばん菜日替り3点1500円、ヨウハプレート2500円〜、ようは名物中国しょうゆ香辛料づけ一羽3800円、おまかせコース7500円〜

続きは本誌で

ソワニエ+ vol.94 2025年11・12月号より