脇目もふらずこつこつと、真摯にのぞむのはクラシカルなフレンチ。
鍛錬を重ねた職人の誠実な気持ちがたっぷり込められた一皿は人々の心を温め、舌を魅了してくれる。
取材・文/三浦翠 撮影/勝村祐紀
テーブルには瑞々しい花が飾られ、運ばれてくるのはソース一滴まで残さず味わいたくなるフレンチ。松尾秀敏さんが開店以来貫いてきたのは「コースの中で一皿でも思い出に残る料理があれば」という思いだ。
「修業した店が良かったんですね。美味しさに感動して、夢中になって。出会った方にもお世話になって」。そう話す松尾さんの人柄を表すなら、誠実。無垢な心は天職に出合い、導いてくれる先輩シェフの薫陶を受け、進むべき道を全うすることになる。
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