vol.41
長閑な田園風景の中を流れる、全長2km・水深50 cmの黄金川。
湧水を水源とするこの小さな清流には、200年以上も前に発見された、非常に珍しい淡水ノリが自生している。
朝倉でしか採れない、世界唯一の淡水ノリがあるのをご存知だろうか。学名はスイゼンジノリ。淡水を自生地とする日本固有の藻類の一種で、地元では「川茸」という名で親しまれている。以前は熊本などでも確認されていたが、水質、水温、水流の速さなど、さまざまな条件が揃わないと繁殖しないことから、人の手で環境を維持し続けてきた、朝倉の黄金川でしか見られなくなった。
「天然のものなので、環境を整えてあげることが最も重要です」と話すのは、『遠藤金川堂』の遠藤淳さん。実は黄金川で淡水ノリを発見し、「川茸」と名付けたのは遠藤さんの先祖。1793年に商品化され、その頃からほぼ変わらない収穫・製造方法が現在も受け継がれている。
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